2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

後白河院と頼もしき姉妹(2)異腹の妹・八条院(下)平家打倒の舞台

鳥羽院と美福門院の間に生まれた八条院翮子内親王は後白河院の第一皇子守仁親王と第二皇子以仁王を手元で養育していたが、守仁親王が二条天皇として践祚するに当たり准母となり、初めて后位を経ずに女院号を宣下されて八条院と称した。 八条院は父・母から莫…

後白河院と頼もしき姉妹(2)異腹の妹・八条院(上)藤原定家の出世

後白河院の異腹の妹・八条院翮子(あきこ)内親王は、美福門院を母として鳥羽天皇の第五皇女として生まれた。彼女は夭折した近衛天皇の後継女帝にとも考えられたほど鳥羽法皇から寵愛され、両親亡き後は二人が残した広大な荘園と近臣の大半を相続し、時の政…

後白河院と頼もしき姉妹(1)美貌の姉・上西門院〜源頼朝との太いパ

後白河院と母を同じくする上西門院門・統子(むねこ)内親王は鳥羽天皇第二皇女で母は待賢門院翮子。初名は恂子で後に統子と改名した。 彼女の母親譲りの美貌については、当時の皇宮の宮太夫(こうぐうのみやのだいぶ)源師時が女房に召されて参上し、皇女恂…

後白河院と平家の女(余話)中宮の出産と「物の怪」

私は「源氏物語」のヒロインの中では六条御息所が一番好きなのだが、その彼女は嫉妬に狂った生霊と化して光源氏の正妻・葵の上を夕霧を出産した直後に呪い殺す。 その「源氏物語」の作者が書いた「紫式部日記」は、彼女が仕える藤原道長の娘で一条天皇の中宮…