2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

新古今の周辺(55)寂蓮(2)宮仕え

鎌倉初期の歌人で後鳥羽院設置の和歌所の寄人となり、『新古今和歌集』の撰者に選ばれながら撰進すること無く没した寂蓮は保延5年(1139)頃に生まれ、建仁2年(1202)頃に64才で没したとされる。寂蓮の俗名は藤原定長。祖父は権中納言従二位藤…

彼方の記憶(15)リーマンショック前の資産運用セミナー風景

2004年に定年退職した後に幾つかの資産運用セミナーに足を運んだ。通常は当時私が口座を持っていた外資系銀行の主催するセミナーだったが、海外の投資信託会社のアナリストを招いて、投資対象国の経済情勢と、これから投資を始めようとする個々人のリス…

新古今の周辺(54)寂蓮(1)「結題」を巡って 後鳥羽院と定家

「一、 時に難(かた)き題を詠じならふべき也。近代あまりに境(さかひ)に入りすぎて、結題(むすびだい)の哥も題の心いとなけれども苦しからずとて、細やかに沙汰すれば、季経(※1)が一具(※2)にいひなして平懐する(※3)事、頗(すこぶる)いはれ…