2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

(35)遅刻常習者から救い出してくれた「目覚し時計」

長年愛用してきた「目覚し時計」が故障して遂にお別れの時が来た。思えば血気盛んだった30代後半、自己主張が強く歯に衣を着せずズバズバ物を言う私は、事ある毎に上司や同僚と衝突し、憂さ晴らしに飲み歩くのでなかなか寝付けず、来る日も来る日も遅刻が…

新古今の周辺(64)寂蓮(11)嵯峨の庵

34才の藤原定長が承安2年(1172)に出家をして寂蓮と称した後の消息について、後鳥羽院に仕えて和歌所の事務長を務めた源家長は『源家長日記』で次のように記している。「世の事わりは昔もおぼしめししりけめども、此比ぞみちみちにつけてはいづれも…

(34)チビッコ鉄ちゃんカフェ

日曜日の午前10時頃だった。ひと休みしたくて東京駅八重洲口に隣接したオフィスビル内のカフェに向かった。いつもはビジネスマンで混んでいてなかなか席が取れないが、休日の今日は大丈夫だろうと思いきや、エスカレーターを上ってカフェのドアの前に立つ…

新古今の周辺(63)寂蓮(10)出家・遁世の時代(2)僧界もまた

寂蓮が出家した時代は、公家(※1)・公卿(2)いえども長子に家督を継がせるだけが精々で、それ以外の男子を高位官職に付かせるだけの権力は既に持ち合わせておらず、それでも家の威光と財力を恃める野心家は延暦寺・醍醐寺・興福寺・仁和寺などの官寺(※…