2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

後白河院と寺社勢力(25)寺社荘園(4)寄進荘園の増大

前回は、本来国家に支えられた官営大寺院が律令国家の崩壊と封戸の減少がもたらす国家財政の破綻により荘園拡大に乗り出さざるを得なくなと述べたが、 http://d.hatena.ne.jp/K-sako/ これは何も大寺社だけでなく、摂関家を初めとする貴族も同様であったが、…

後白河院と寺社勢力(24)寺社荘園(3)律令国家の崩壊と荘園拡大

かつて大寺院は「鎮護国家」の祈願を任務とする官営大寺院として繁栄し、経済基盤も国家管理の封戸(※1)で賄われていたが、8世紀頃からは自ら荒地を開墾して寺田を所有するようになったが、それでも基本的には国家の支援で充分賄えていた。 例えば東大寺…

後白河院と寺社勢力(23)寺社荘園(2)荘園を巡る東大寺と伊賀守

ところで、「私の任国には摂関家の5家を含む中央貴族6家と興福寺・東大寺の所領が満ちて一勺(0.018ℓ)の租税も徴税できません」と太政官に泣き付いた伊賀守藤原棟方であったが(http://d.hatena.ne.jp/K-sako/)、 その同じ訴状で「前々の伊賀守藤原…

後白河院と寺社勢力(22)寺社荘園(1)伊賀守が太政官に泣きつく

任期終了を控え自らの悪事の痕跡を消すために帳簿改竄をさせた挙句その書生を殺害した日向守藤原某、馬に乗ったまま谷底に落ちながら引き上げられたときには平茸を掴んでいた信濃守藤原陳忠など、今昔物語が国守の貪欲さを見事に浮き彫りにしたように、中央…