独り善がり読書(17)2007.6.27 「お金と暮らし」をテーマにした雑誌の走り読み

 JR田町駅近くの「女性と仕事の未来館」のライブラリーが気に入って時々通っているのだが、この日は「お金と暮らし」に焦点を当てた「日経ビジネス」、「PRESIDENT」、「クロワッサン」の特集記事だけを走り読みしたので、ここでは、私にとって参考になったポイントだけを記してみた。

 

1、日経ビジネス~「崖っぷち親子家計」

 

 

 この特集記事で印象的だったのは、

(1)30代の世帯の約4分の1が親から何らかの援助を受けている事、

(2)あるシンクタンクの調査による平均的な65歳以上の世帯の経済基盤の脆さ、

 であった。

 

(1)で代表的な例を二つ挙げると、

 

 ①一部上場企業に勤務する39歳の中間管理職男性の世帯

  その男性の年収は570万円で、パートの妻の年収80万円と合わせて650万

  円(三十代世帯の平均年収は657万円)になるが、二人の子供の教育費が重くの

  しかかり、近くに住む親から毎月2万円の援助を受けている。

 

 ②36歳の運送会社勤務の男性の世帯

  その男性とパート勤務の妻の収入を合わせた月収は24万円で、63歳の母親のパ

  ート給料15万円と父親の年金7万円を合算して、住宅ローンを返済する事がやっ

  と可能な状態であったが、収入の柱の母親が脳梗塞で倒れて要介護状態に。

 

(2)では、平均的な65歳以上の世帯では、年金に加えて毎月4万5千円と年間の臨

  時支出30万円を預貯金から取り崩しており、余命20年として1680万円の蓄

  えが必要になるが、家計実態を見る限り、65歳以上の世帯の半数が底をつく可能

  性があると指摘している。

 

2.PRESIDENT~「日本人の給料」

 

 

 私は年金生活者なので他人の給料を問題にしても仕方が無いが、それでもこの記事での企業比較で、テレビ局と電通の破格の給与水準に唖然とした。私の眼にはこれらの企業は、孫請・曾孫請といった、低賃金の下請け企業から搾取しているように見えるが。

 

 さすがにこの記事の担当者も、テレビ局と電通の超高給ぶりは、「格差よりも階級の問題に近い」と慨嘆していた。

 

3.クロワッサン~「お金の才能を鍛える」

 

 

 雑誌の走り読みも、一時に三冊目になると集中力もヘロヘロで、クロワッサンは、殆ど飛ばし読み状態になったが、380円の定価を考えると、千円前後もする新刊書よりも、基本的をきっちり抑えているので、これからお金を考える人には親切な手引きだと思う。但し、この号に関してのみの私の感想だが。

 

 この特集で、私が頷いたのは「食費は、チラシを見比べて安いところを見つけるよりも、多少高くても、有機・無農薬の宅配を利用する方が、献立の計画も立てやすく、さらに、野菜・果物は丸ごと使えるから、却って経済的で、その上、ゴミも減らせる」と提言している部分。