独り善がり読書(6)「being digital」and「The End of Work」

ところで、短期間のメンバーであった「Book-of-the-Month-Club」を経由して私が購入した本は、カズオイシグロの小説2冊、ペーパーバック小説数冊、そして「being digital」と「The End of Work」であったが、いずれにしても私の英語力で太刀打ちできるわけではなく、全てにじっくり目を通したとは到底云えるものではなかった。

 

そんな中で、今では内容をすっかり忘れてしまったが、それでもあの時に読んでいて良かったと思える書籍は「being digital」と「The End of Work」の2冊である。

 

先ず、「being digital」は、マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボの創設者で所長を務めていたニコラス・ネグロポンテが著したもので、拙い英語力しか持ち合わせせていない私にとっては、電子英語辞典と首っ引きで読み通すのは、絶え間ない目の霞みや肩と首の凝りを耐えながらの難行であったが、同世代の中でぶっ飛んだ「デジタルオタク」を自認する私としては、デジタルが展開する新しい世界を知りたいという渇望で読み切ったと言うほかはなかった。

 

そのお陰で、私は「mixi日記」を早い段階から書き始め、その後は現在に至るまで延々と「はてなブログ」を書き続けている。

 

   

次の「The End of Work」は、20年間に亘って欧州連合執行委員長の顧問を務め、かつ、ワシントン経済動向研究財団の設立者であり理事長でもあった、社会学者・経済学者のジェレミー・リフキンが著したもので、その時の私は、会社員としての自分の仕事が定年退職まで維持できるかの不安を少しでも解明する手がかりが欲しくて、やはり、英語辞書と首っ引きで読んだものだった。

 

 

ところで、2023年9月26日の新聞広告には、ジェレミー・リフキン著「レジリエンスの時代」(集英社)発売の広告と、今をときめく経済思想家の斎藤幸平氏を含む登壇者との来日記念シンポジウムの知らせが掲載されていたが、この記事を見る限り、リフキン氏は、まだ、まだ、第一線でエネルギッシュに活躍されておられるようだ。