1) アトリエから:透明水彩絵具のイロハ
水彩画を描くと決めて何も考えずに「透明水彩絵具18色セット」を買った。で、野菜・果物・花を描いてゆくと18色の中で使える色がなく、モチーフに近い色の絵具を次々に買い足したので絵具の数だけはやたらに増えた。
さて、いよいよ本命の風景画をとそれなりに下絵は描けたのだが、イザ色を塗る段階で立ち止ったまんま。
正に「何かを山ほど持っているからと言って使いこなせるわけではない」だ。
で、しかたがないから、遠回りながら、『色の技法 基本編〜絵具の色に強くなる』(鈴木輝實 グラフィック社)を手引きに透明水彩絵具のイロハを頭に叩きこむことにした。
(1) 透明水彩絵具は溶かす水の色によって明暗を表現できる(下図上半分参照)。
溶かす水の量を増やすと明度が上がり透明感が強まる。
(2) 透明色に半透明色を加えると透明感が強調され輝きを増す(下図下半分参照)
左は透明色のローズマダーに半透明色のクリムゾンレーキを塗り重ね、右はローズマダーの上に半透明色のクリムゾンレーキとカドミゥムレッドディープを塗り重ねた。右側のローズマダーの方が鮮やかに見える。
(3) 「赤」「青」「緑」も色々ある
学校の「図工」の授業で水彩画を描いた頃の絵具の色は「赤」「青」「緑」などと、とってもシンプルだった。しかし、透明水彩絵具はそうはいかない。赤と言っても透明な色、不透明な色、赤みの強い色、青みを含む色、黄みを含む色と幾色もあり、最適な色を選択して陰影に富んだ絵を描くには、色を知り、試し塗りをするしかない。
「赤」と言っても
「青」と言っても
「緑」と言っても
(4)『白』について
透明水彩絵具の白は「チャイニーズホワイト」のみ(下図上半分参照)で、白は不透明な色なので白を表す場合は原則として塗り残して地の色を使う。他の色と混色して使うと画面が濁った色になるので透明水彩画ではほとんど出番がない。
(5)『黒』について
透明水彩絵具の黒は「アイボリーブラック」のみ(下図下半分参照)で、透明水彩画で黒のみを使う事はあまりない。しかし、色の位置づけとして青とみなされているのでレモンイエローと混色してオリーブグリーンのような暗い緑に(左)、あるいはクリムゾンレーキと混色して暗い紫(右)として活用されている。
2)圧力鍋のアーム・バンド
白米を玄米食に切り替えてから圧力鍋を使っている。この鍋はあずき色のピンが2段目の目印まで立ち上がると弱火に切り換える仕組みになっている。
ところが経年劣化でどこかに隙間ができたのか、肝心のピンが立ち上がらなくなってきた。これではご飯にありつけない。あれこれ工夫してマジック・バンドを鍋の柄にきつく巻き付けたところ、見事に立ち上がってくれた。めでたし、めでたし!!