紫式部や清少納言が活躍した頃の後宮文学を深く研究され、その普及に生涯を捧げられた角田文衛氏の逝去を今朝の日経新聞で知った。おりしも氏が長い間館長を勤められた平安博物館(現京都文化博物館)では、「源氏物語千年記念典」が華やかに盛大に開催されている(写真は日本経済新聞より)。
紫式部・清少納言・和泉式部・赤染衛門・建礼門院右京太夫などの華麗で憂いに満ちた日記・和歌に心酔した私にとって、平安時代の後宮生活・文化を深く知る上で、神保町や河原町四条の古書店巡りで得た角田文衛氏の著書で大いに啓発された。
さらには、あの西行の永遠のマドンナであり、後白河院の母でもある待賢門院璋子門院の生涯を深い愛情を込めて描いた「椒庭秘抄」は、「後白河院狂い」の私を、院政最盛期に奔放に生きた麗人に心酔させ、この20日からの京都旅行で彼女の菩提寺「法金剛院」詣でをさせるまで深く感じさせてくれた。
私の待賢門院璋子への心酔ぶりは、2007年11月7日の隠居Journal参照
http://d.hatena.ne.jp/K-sako/20071117
享年95歳、そういえば、藤原定家の父俊成の享年は数えで91歳だった。天寿を全うされたのではないかと深く追悼の意を表したい。
そして、5月20日から二泊の予定の京都旅行では、京都文化博物館で開催されている「源氏物語千年記念典」に足を運び氏の在りし日の活躍を偲びたい