隠居のHarvard Summer School 留学記(20)

2004年8月3日(火)
【クラスメートと中華街に繰り出す】

今日は、授業終了後に、クラスメートとカークランドハウスの中庭に集合して、中華街に繰り出した。顔ぶれは、日本人男性K君、台湾のビジネスマンE氏とC氏、日本人女性Mさん、K君のルームメートでアメリカの大学院に通う香港人男性J君と私の6人。当初は飲茶を予定していて目的のレストランに向かったが、飲茶は午後4時までと言われ、急遽ディナーに変更して、香港から来ている食道楽・中華街通のJ君にお店選びを含めて一切をお任せした。

J君が案内してくれたのは、この中華街でも大店に属する香港系のレストランで、彼はまず大きな生簀から大ぶりの魚、海老、蟹を選び、魚の頭と骨はスープ、身は蒸料理、と、それぞれの調理法をお店に細かく指示し、他にニンニクとオイスターソースを利かせた食用蛙、豆苗と鮑を組み合わせた料理、そしてご飯を注文した。経済観念の発達した彼のお陰で、小瓶ビール1本とデザートそしてチップ込みで一人当たり34$と、東京の3分の1の値段で豪華な食事を満喫することが出来た。

私たちは久しぶりの充実した食事に大満足して、その余韻と会話をもっと楽しみたかったのだが、いきなりJ君が「出よう」と言って立ち上がったので、仕方なしに、彼の後から、皆、ぞろぞろとレストランを出る羽目になった。

後で分かったのだが、J君は計算を間違えて、結果的にチップを少なく支払う事になり、彼がそれに気がついた時は、レストランのマネージャーが凄い目付きで彼を睨みつけていたので、居たたまれなくなったということであった。

今思い出してもよだれの出そうな御馳走たち

  
      

2004年8月4日(水)

【全体を組織的に把握する必要がある】

授業も後半に入ってからは、毎週プレゼンする事が課題になってきた。プレゼンはチームで行うのが原則で、テーマ毎に相手が変わるから、組む相手によっては意思の疎通にものすごく時間がかかる。また、実際の作業も、自分のパソコンを持っている人、コンピューターセンターに行かないとパソコンを使えない人、パワーポイントが使えない人、始めからパソコンを使う気持の無い人と、まちまちだから、発表用の資料作りも大変だ。

その上、そろそろ、懸案のエッセイコンテスト応募の準備も始めなくてはならない。エッセイコンテストの応募原稿は、Ma先生が全く関与しない事になっているから、添削指導は望めず、全て自分で、手探りで進めなくてはならない。畢竟、試行錯誤は避けられないから時間との闘いになる。

おまけに予想外の頭痛の種は、プリンターが教室や寮に設置されていないから(寮の地下には設置されていたようだが、設定が面倒で、料金もかかるようだった)、必要な都度、徒歩10分のコンピューターセンターに、メモリースティックを持ち込んで、プリントアウトしなければならない。従って、常にコンピューターセンターでプリントアウト可能な時間帯を念頭において、宿題や提出物を仕上げる事になる。

私の場合、プレゼン資料や英文章作成は全てパソコンで行っているが、これは作業の全てのプロセスを残せるからで、添削の再提出で書き直しが当たり前の授業では効率の上で欠かせない。

しかし、早朝や深夜にパソコン上で提出物が出来上がった時など身近にプリンターがないので、その後は鉛筆でノートに一字一句間違いなく書き写す作業を行う。因みにPC画面を見ながらA4ペーパー2ページ分の文章を、誤字・脱字なく正確に書き写すには一時間以上かかる。

天下のHarvardで、紙と鉛筆でお勉強させられるというのは全く予想外であった!!!

そういう次第で、終盤に向かってやるべき事がどっと増えてきたので、全体を組織的に把握する必要がある。

キャンパス内のUniversity Museumの外観(上)と館内展示(下)