国際墓地の街

長崎の街を歩いていて、日本風、唐風、洋風の国際色豊かな墓地があちこちに点在しているのに気づかされた。特に市電の起点「ホタル茶屋」近くの高台にあった唐風な墓地は風情があって印象的だった。

それもそのはず、長崎は1571年(元亀2)にポルトガルに開港して以来、鎖国後も日本で唯一の貿易港として栄えた歴史を有し、1600年(慶長)頃に中国人墓地とオランダ人墓地を中心として設けられた稲佐悟真寺(いなさごしんじ)国際墓地、その後に設けられた大浦国際墓地と坂本国際墓地の大規模国際墓地には、中国人、オランダ人、ロシア人、イギリス人、アメリカ人など、20カ国1500人を超える人々が眠っているのである。