隠居のHarvard Summer School 留学記(11)

2004年7月10日(土)
【時間を産むさらなる工夫】

新たに多国籍チームによるプレゼンテーションの準備が時間外に加わって私の時間はさらにタイトになった。何しろプレゼン発表までの土日を除く毎日の放課後に3人で顔を合わせて、コンピューターセンターで情報収集とwordによる講演原稿を作成し、カフェでそれぞれが担当する講義資料をチェックし、カフェテリア地下の空きスペースでプレゼン練習をし、最後はwordで作成した講演原稿をkinkosに持ち込んでOHP用のプラスチックにコピーをする。

それらの作業と並行して通常の課題や宿題をこなすだけでなく、今後はプレゼンテーションの回数も増えるので更なる時間を生む工夫が避けられなくなってきた。やはりカフェテリアでの食事を見直すしかないが、体力維持のため最低限夕食はそこで摂るとして、次は昼食時にメスを入れて、午後の授業開始まで自分の部屋で宿題や課題をこなしながら摂る仕組みを作る事にした。

そこで、キャンパス内のHarvard Student Agenciesの一部門である HSA Rentals に立寄り、Microfridgeを保証金$55+レンタル料$125を支払って寮の部屋に設置することにした。これは、小型の電子レンジと小型の冷蔵・冷凍庫がコンパクトに結合した装置で、食品スーパーやデリカで買った惣菜や冷凍食品を保存して何時でも直前に温めて食べる事が出来る。(下図)。

キャンパス近くには大型食品スーパーがあり豊富で新鮮な食材が手に入るし、隣のCENTRAL駅に足を延ばせば日本食エスニック料理の冷凍総菜も揃っているから、このMicrofridgeがあれば時間のある時買い置きすれば食べる直前に温める事が出来る。

これで、三食・屋根・英語授業料込、2カ月弱滞在費約8000ドルの予算は大きく足を出す事になるがドロップアウトするよりはましだ。背に腹は代えられない。

2004年 7月11日(日)
【念願のチャールス川越え!!!】

6月21日にハーバードに到着以来なかなか時間が取れなくて、チャールス川向こうのボストン市内に足を運ぶことが出来なかった。本来ならボストン市内で2カ月ゆったり過ごすのが当初の計画だったが予算不足で諦めるほかはなかった。

で、今日は友人のSさんと中華街で飲茶を一緒にする事になり、やっと念願のチャールス川越えが実現した。ケンブリッジ滞在5年になる彼女は料理の腕前は玄人も顔負けだが、レストランに関しても目利きで、今日はここの中華街の安くて美味しい飲茶のお店を案内してくれるという。

そこで案内されたのは、外見はお茶の水ニコライ堂に似た、元は劇場であったという天井の高い古典的な建物で、だだっ広い店内に隙間なく配置された円卓はほぼ満席であった。どうやら近隣の家族連れが週末のブランチに飲茶のテーブルを囲むという雰囲気が漂い、華僑コミュニティの絆の強さをまざまざと見せつけられた。

そういえば、ここボストンの中華街では英語が全く聞かれないし、英語で道を尋ねてもほとんど通じない。華僑は世界のどこに散らばっても、その地にしっかり家族や縁戚を中心とした自分達の生活文化圏をがっちり根付かせている。

飲茶を終えた友人と私は、高級ブランド店が集中しているCopley Place shopping mall
足を向けた。Copley Placeはボストンの中心街で、古式ゆかしい小さなホテルからウェスチン、マリオット、シェラトンといった名だたるホテルが軒を並べ、それらの地下を結ぶshopping mallには世界を代表するブランド店が勢揃いしている。

二人でぶらぶらmall内を歩いていると、BALLYが半額セールをしていたので、友人は靴を、私はヌメ革のショルダーと、鮮やかな配色のトートーバッグを買った(下図)。