隠居のHarvard Summer School 留学記(10)

2004年7月9日(金)

【プレゼンは組む相手を選ぶ事から】

今日のMa先生の授業で2〜3人のチームで「UN(国連)」か「Civil Rights」のテーマで来週の水曜と木曜の午前にプレゼン発表を行う事が決決まった。チーム分けのために希望するテーマを話し合った時、「UN(国連)」を選択したの元は新劇の研究生で現在はパリ在住の日本人女性のNさん、グラマラスなイタリア人女性のGさん、タイ人ギャルのLさんと感じの良い人たちであったので、「Civil Rights」を選ぶつもりであった私は急遽「UN(国連)」に鞍替えする事にした。

こういう共同作業は誰と組むかがとても重要で、授業でのチーム活動やグループ討議を通して、互いに決めた分担を決めた時間までにやらない人、グループ討議で自分の考えを延々と繰り広げる人、グループ討議の代表レポーターでありながらメンバーと議論するよりもせっせと自分の意見を纏めてそれを発表する人など、共同作業をしたくない人はしっかり私の頭の中に刷り込まれていたからだ。

さらにつけくわえると、小説をベースに登場人物の行動や心理をどう解釈するかをグループ討議する場で、事前に調べておくべき単語の意味をメンバーに質問して授業の足を引っ張る人も私は組みたくなかった。

で、そういう人たちを避けた結果、私はタイ人ギャルのLさんと、台湾から来ている温和なビジネスマンのC君の3人で「UN(国連)」をテーマにしたプレゼン準備を進めることになった。

【多国籍チームでプレゼン準備】

「UN(国連)」をテーマにしたプレゼン発表で台湾人ビジネスマンのC君とタイ人ギャルのLさんとチームを組むことになってホッとしたものの、プレゼン準備作業の一切は時間外に行うようにとMa先生から指示されて私はギャフンとなった。

それで我ら3人は放課後にカフェに集合して1回目の打ち合わせをしたのだが、わずか3人でも多国籍チームに変わりがない。一つのテーマを3人で分担してプレゼン発表に漕ぎ着けるにはかなり密度の濃い意思疎通が不可欠だ。

最初に直面したのは互いの癖の強い英語を聞き分ける事だった。正直言って私は2人の言っていることの殆どを聞き分ける事が出来なかった。特にLさんのタイ訛りの強い早口の英語には閉口したが、1年以上もボストンに語学留学中の彼女は自分の英語力に自信満々で、逆に「Kazuは何を言っているのか全然分からない」とはっきり口にする。

他方C君の英語はゆっくり話すと比較的聞き取りやすい。台湾は英語教育が熱心な上に日常生活に比較的英語が浸透していて英語を話す機会が多い事も影響しているようだ。

で、私の英語はというと、英語以前のローマ字発音なので、自分では英語を話しているつもりでも相手には何を言っているか全く通じていないらしくて他人に文句を言えた義理ではない。そういうスタートであった。で、身振り手振りに筆談を加えて何とか意思疎通を図ることにした。

写真はHarvard Gate