1)スケッチブックから
ミックスナッツとプルーン(Mix-nats & Prune)
食後のお茶うけはミックスナッツ+α。このαがプルーン、胡麻煎餅、お魚チップス、チョコだったりする。一皿で終えたいと思いつつなかなかそうはいかないのが悩み。
田舎パン。
行きつけの自然食品店が備え付けの窯で焼いて店頭で売っている田舎パン。こんがり焼けた皮が香ばしい。消費税5%の時は1個105円だった。輪切りにしてとろけるチーズを載せてオーブントースターで焼いて食べる。
山芋(Yam)の一種の 長芋(Chinese yam)
飲み屋に出没していた頃は「山芋の磯辺巻揚」に目がなかったが、いざ自分が料理するとなると皮を剥く時に手が痒くなるからついつい尻込みしてしまう。しかし、そのハードルを越えてしまうと、おかかまぶし、海苔まぶし、ソテーでもあっという間に平らげてしまう。
蓮根(Lotus root)
しゃきしゃきした歯触りの酢バスが大好きなのだが、残念ながら自分でそれを作る腕前を持ち合わせていない。精々、皮つき輪切のオイル焼、あるいは軽く火を通して味噌漬けにしてそれなりに蓮根の歯触りを楽しんでいる。
2)閑話〜女王陛下とダフ屋のロンドン旅行
私が初めてLondonの土を踏んだのは1991年のGWで、マーガレット・サッチャーから若きトニー・ブレアに首相が交代した直後であった。
(1)女王陛下のウィンザー城
London滞在二日目、友人と私はウオータールー駅で列車に乗り、窓越しの長閑な景色を楽しみながら女王陛下のウインザー城に向った。最寄駅の改札口を出ると小旗やカメラを手にした人々が集まり何かを待ちわびている風情。ふと通りに目を向けると、長い沿道のあちこちには紋章のような幟がひらめいていた。
どうやら、女王陛下の馬車パレードに出会うチャンスに巡り合った事が分かり、友人と私も彼らの一員に加わって待つ事20分弱、黒い車に前後を警固された女王陛下の馬車がお城に向かって駆け抜け、友人が慌ててシャッターを切ったのが下の写真。
パレードを見送った私たちは長い長い坂道をよろよろと登り、城門のはるか下の観光客の長い列の尾っぽに連なって厳重な警備のチェックを受け、待ち兼ねたウインザー城に足を踏み入れあのであった。
(2)ダフ屋の餌食に
ウィンザー城見学の翌日はソーホーの当日半額チケット売場の長い列に並んだ。しばらくすると見たいミュージカルのチケットが残っていない事が分り、そこで、コメディを観るか本場のシェークスピア劇を観るか友人と協議したが、英語が理解できないからねーと決めかねているところに、つかつかと二人組のダフ屋が近寄ってきた。どうやら彼らは初めから私たちに目をつけていたようだ。
二人組は「オペラ座の怪人」の4階桟敷席を定価の4倍で吹っかけてきた。4階桟敷席は1階S席の4分の1の値段で、ジーンズ姿の学生や労働者が多い。
ダフ屋の鴨にされるのは馬鹿馬鹿しいと私は当初断固拒否したのだが、二人組は「オペラ座の怪人チケットはこの先も売り切れで当分手に入らない」と揺さぶりをかけてくる。
「渡航費を払って再び観にくるのもネ!」「次にロンドンに来るのは何時になるか分からないし!」そんな会話の後、私たちはダフ屋の言い値で買う事にしたのだが、その会話は半分当たり、2年後に結婚した彼女は再びロンドンの土を踏むことはなく、私の方は10年後にS席で「オペラ座の怪人」を観る事になる。
実はダフ屋の餌食になるについては伏線があり、3年前の1988年に同じ友人とニューヨークのブロードウェーでミュージカルを手当たり次第に観ていた時、爆発的な人気であった「オペラ座の怪人」だけは「3年先まで売切れ」とチケット売場から宣告されて涙目で劇場の看板を眺めたのだった。
4倍の値段で吹っかけられ、おまけに4階の桟敷席というハンディがありながらも、あの時観た「オペラ座の怪人」はブロードウェーで観たどのミュージカルよりもすばらしかったという感激が、ダフ屋からチケットを買ってよかったと二人に思わせたのであった。