1) レッスン来し方
昨年3月から絵画教室に通い初めてデッサンに取り組みこれまで続けてきたが、ここで幾つかの習作を取り上げそれぞれの作品を振り返ってみたい。今回は上等な革製の襤褸バッグ。ここでは尋常ならざるボロボロ感を表現するのが鍵となった。
(1)モチーフの古鞄
(2)大まかな形を描く。
(3)背景の壁と鞄を乗せた台を描く。鞄の皮と金輪、壁、台のそれぞれの質感の表現に注力する。
(4)立体感を出すために木の台の木目、鞄の蓋の反り具合、ショルダー紐の曲がり具合、金具の影などに工夫をして完成。
(閑話)折しもブリヂストン美術館に足を運んだところ、藤田嗣治の「猫のいる部屋」に目が留まり、木目の表現に目が釘付け。木目表現が立体感の要になるから悪戦苦闘していたから、ついついこの作品の前で足を止めることになったようだ。
2) 独学水彩画『描かなきゃ喰えない野菜たち(2)』
秋も深まり肌寒くなってくると身体を内側から温めてくれる根菜野菜が甘味を増しておいしくなる。で、サツマイモ、大根、ハス、そしてネバネバでエネルギーを与えてくれるオクラを描いてみた。
そうそう、鍋の季節でもありますから水菜を描いたのだが、なんだか小松菜に似てしまったので比較のために小松菜を描いて並べてみる。
3) トピックス
2013年神保町古書祭りに繰り出してゲットしたのは1936年(昭和11年)6月15日刊行の美術雑誌「アトリエ(既に廃刊)」の臨時増刊号『ピカソ素描集』。
ピカソの素描だけがぎっしり詰まっている。これを手元において折に触れて手に取って眺めているとデッサンの腕も上がるのではないかと思わせてくれる。因みに古書店で買った値段は2千円だが発売時の定価は壹圓五拾銭だった。